ルルドの聖母　透かし細工のブロンズ製メダイ　青色エマイユフランス1940年代頃

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ルルドの聖母　透かし細工のブロンズ製メダイ　青色エマイユフランス1940年代頃

ルルドの聖母　透かし細工のブロンズ製メダイ　青色エマイユ

突出部分を除く直径　19mm
フランス　　1940年代頃

レースのように繊細なオープンワーク（透かし細工）で飾ったルルドのメダイ。両面に青色のエマイユを施した直径 13ミリメートルの円形メダイを、美しい金色の枠に嵌め込んであります。ジュエリー等において青と銀色を組み合わたものをよく見かけますが、青が華やかに引き立つのはこのように金色と組み合わせたときです。
聖母は目を閉じ、物思いに耽っているように見えます。ベルナデットが初めて出現を受けた時、彼女の眼には聖母の姿が細かい部分まではっきりと見えていたわけではないようですが、顔立ちを見分けられたとすれば、聖母はこのように物静かな表情をしておられたことでしょう。

メダイ裏面にはマサビエルの洞窟における聖母出現のシーンを浮き彫りにしています。聖母は右手首にロザリオを掛け、胸の前に両手を合わせています。ベルナデットはヴェールを被って跪き、胸の前に両手を合わせて聖母を仰ぎ見ています。

エマイユをほどこした円形メダイの両面は、それぞれ四本の爪によって、しっかりと外枠に固定されています。外枠は内側の環と外側の環に分かれ、このふたつの環を、波打つ線材で繋いでいます。線材は細いワイアを撚り合わせて製作されており、あたかもアンティーク・ジュエリーのミル打ちのように繊細な細工を実現しています。

20世紀半ばにおいて、青色エマイユを施したルルドのメダイは珍しくありませんが、透かし細工のものは稀少です。とりわけこれほど繊細な美しさを見せる品物は、私も目にしたことがありません。数あるルルドのメダイのうちでも、いかにもアンティーク・メダイらしい、ひときわ美しい聖品といえます。

メダイは全体的にたいへん良好なコンディションです。エマイユにも破損はありません。